コラムline
多摩川Presents 天竜川紀行
多摩川精機が本社を構える飯田市、その中央を流れる船下りでも知られる天竜川。
時に激しく、時には優雅に流れる日本有数の大河、天竜の流れを背景に様々な自然とこれからを紹介していきます。
第5話飯田線に揺られて
  天竜川に沿って伊那谷を通っているJR飯田線に揺られて、季節ごとに移ろっていく沿線の暮らしの風景を見るのも楽しみです。
 JR飯田線は天竜川に沿って伊那谷を通っています。駅区間が短く、曲折が多い路線ですが、昔も今も通勤・通学、沿線住民の日常生活の足として活躍しています。
 明治時代に中央線の木曽ルートが決定したため、伊那谷では民営鉄道の建設運動が始まりました。伊那電気鉄道は明治45年(1912)に中央本線辰野駅から着工し、昭和2年(1927)天竜峡に達しました。それから10年ほどして天竜峡と三河川合(愛知県)までの三信鉄道が開通しました。
 もともと私鉄として始まったこの路線は、昭和18年に国鉄飯田線となり、さらに昭和62年民営化でJR線となりました。駅区間が短いのと、曲折が多いのは、建設時に私鉄であったことと、天竜川がつくった地形によります。
 天竜川は長い長い時間をかけて、伊那谷に見事な河岸段丘をつくりました。天竜川に注ぐ支流のところではこの段丘は途切れる訳ですから、この部分は橋をかけたり、大きく迂回して線路は進みます。トンネルや橋の数がたいへん多いのも飯田線の特徴です。
 とはいえ、車窓から眺める天竜川や南アルプス、中央アルプスはとてもすばらしい景色です。季節ごとに移ろっていく沿線の暮らしの風景を見るのも楽しみです。道路が整備され、自動車での移動がずいぶん楽になっていますが、ときにのんびりと飯田線の旅を味わうと、なにか新しい発見があるかもしれません。
←BACK コラムトップへ NEXT→